はじめに.....

 2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命を提唱して以来、いかに健康に生活できる期間を伸ばすかに関心が高まっています。日本では厚生労働省が、2013年の日本の健康寿命は、男性が71.19歳、女性が74.21歳と発表しています。これは平均寿命より約10年短く、言い換えると、10年間は介護など人の手助けが必要となる可能性が高いということです。

 2013年度の国民医療費総額39兆3000億円の1/3は高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満といった生活習慣病に対する支出です。厚生労働省は、2025年には国民医療費が70兆円に達し、そのうち老人医療費は34兆円になると予想しています。また、近年「こころ」の病なども新聞・テレビ等で取り上げられることが多くなりました。肉体的に健康なだけではなく、「こころ」の健康もQOL(Quality of Life:生活の質)の向上には重要な要素です。

 日本は世界の先頭を走る長寿先進国です。しかし、平均寿命が伸びても、晩年は寝たきりというではなく、人間らしい生活を送れるというライフスタイルがこれからの日本に求められています。  
 我々は「食品の機能性」「ヒトの味覚」「こころの健康」をキーワードとして、研究を行っています。ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の向上は言うまでもなく、QOLの向上を目指し、人の「健康と命の生命科学」を念頭に置き日々研究しています。

皆様どうぞよろしくお願いいたします。
                                ― 山口 悟