平成30年度岡山理科大学プロジェクト研究推進事業

タンパク質ミスフォールディングは精神障害発症機序の

解明・治療のブレイクスルーとなり得るのか?

 

研究期間内の目標

 うつ病はタンパク質が間違った折りたたみをすることによって発症するという本グループによる仮説「うつ病ミスフォールディング原因説」を分子生物学的手法、組織学的手法、

物理学的手法を用いて証明する。また、うつ病以外の精神障害においても同様の手法によりタンパク質ミスフォールディングの影響を解析する。


研究代表者

橋川 直也(理学部臨床生命科学科) 実験の総括・実験全般


研究分担者

橋川 成美(理学部臨床生命科学科)   うつ病モデルマウス作製と行動試験

山口 悟(理学部臨床生命科学科)       タンパク質二次構造解析

長田 洋輔(理学部臨床生命科学科)    免疫染色によるタンパク質解析

山本 薫(理学部応用物理学科)           タンパク質二次構造解析機器の作製と改良

 

プロジェクトの進捗状況

 現在、脳でタンパク質がミスフォールディングすることが知られている脳アミロイド形成マウスを作製し、組織学的な解析、物理学的な解析を行っている。


 微量なタンパク質のミスフォールディング(アミロイド)を捉えれるようにプロトコールや機器を改良し、今後うつ病モデルマウスにおいても同様の方法で解析を行う予定である。

背景と経緯

 本グループは、社会的問題となっている精神障害の1つであるうつ病に着目し、研究を行っている。その結果、熱や紫外線などの細胞ダメージにより発現が誘導されるタンパク質である熱ショックタンパク質(HSP)の一種が、脳の海馬で減少することでうつ様症状が発症することが明らかとなった。


 HSPはタンパク質の間違った折りたたみ(ミスフォールディング)を修復する機能を持つことが知られている。研究結果より、うつ様症状がタンパク質のミスフォールディングにより引き起される可能性が示唆されたが、まだ推測の段階であり、さらなる解析が必要である。

アミロイド形成マウスの特殊染色結果(脳全体)

無処置マウスの特殊染色結果(拡大)

アミロイド形成マウスの特殊染色結果(拡大)

プロジェクトで購入した微量分光光度計